―今年の梅雨は遅かったので、7月半ばまで続くでしょう。 そんなお天気お姉さんの声が右から左に流れてく。 「ロックー」 『なに?熱斗君』 「暇です」 『じゃあ、どこか行く?』 リビングのソファーに座って、足をぶらつかせながらロックを呼んだ。 ソファーの前のテーブルに鎮座したPETから聞こえる声に。 オレは首を横に振ってみせた。 「雨じゃん」 『雨だよ。でも暇だって言うから』 「そーだけどさ〜」 PETを手にとって、中のロックに軽く拗ねた顔をみせると。 クスクス笑う声と表情。 『ママの買い物、手伝えばよかったのに』 「やーそれはちょっと」 『今の時間帯はドラマばかりだよ』 「わかってるよそれ位…」 大きく伸びをして、ふと思い出した。 この前炎山がくれた本のこと。 「なぁロック」 『ん?』 「炎山にもらったあの本、どこにしまったっけ」 『えーと…『ウイルス進化論』のこと?』 「それそれ。ちょっとしか読んでなかったよな」 『それなら机の上だよ』 PETを持って、テレビを消して。 自分の部屋にはいると、目当てのものはすぐ見つかった。 『ウイルス進化論』。 炎山の知り合いがまとめたレポートを本にしたものだって言ってた。 『珍しいね、熱斗君』 「たまにはいいだろ〜、どうせ雨だし」 『そうだね』 炎山にせっかくもらったんだ。 読まないと失礼だよな、と。 ベッドに寝転がって、ジュースをベッドサイドのテーブルにおいて。 たまにはいいかと、読書に挑戦することにした。 『ぼくは出かけてくるね』 「うん」 ロックを見送ってから。 オレはひとつ息をついて。 しとしと降る雨の音を聞きながら…ページをめくったのだった。 あんまりにわちゃんと会えない時期が続いたもんだから、 ゴメンね〜、ってコトで送りつけたssでした。 読みようによっては熱ロクにも熱炎にも逆にもなんだって読めますね。 だってウチって雑食サイトだし☆ ってなワケでにわちゃんにプレゼントでした〜もらってウヘウヘいっていた変人がココに。 わたさんの言ってる事はもっともだね(ヲイ) っつか、うん。サンクス♪後は次あった時に言わせてもらうよ。 ハグと共に(止まれ) お礼は期待しないでvv(マテ)