★happiness(カーネル×シャドーマン)

優しい貴方はもういない。

役目を終えた彼は自分がいるべき場所へと帰っていった。

別れてからどれぐらいの月日が経ったのであろうか?

連れて行って欲しかった。

どうしても彼に会いたいのにそれができない。

最近は調子が悪いのか、仕事でもミスをしてしまう始末。

お館様にも心配をかけられてしまう。

『シャドー、ここの所調子が悪いようだな』

「すみませぬ、お館様」

『一体どうしたのだ?』

ミヤビが尋ねる。

「拙者にもわかりませぬ」

シャドーマンは何故ミスをしたのか分からない様子であった。

『カーネルと別れてから連絡とかしていたのか?』

「いいえ…」

『なら暫くは仕事は無いからお前は休め』

「何故です。拙者は平気です」

『私が休めと言ったのだ、だから休め』

「しかし」

『カーネルとバレルには連絡しておくから会いにいったらどうだ?』

「よろしいのでしょうか?」

『良いと言っている。会いたいであろうカーネルに』

「…会いたいです」

シャドーマンは正直に話す。

『私の事は心配ない、暫くは帰って来なくてもよい』

「お館様…」

『帰ってきたら役だつ事を期待しているぞ』

「はい」

シャドーマンはミヤビに礼をいい、カーネルの元へと向かった。




久しぶりに会えると思うと嬉しさがこみあげる。

アメロッパ国のサイバーワールドにたどり着くとシャドーマンはカーネルの元を訪れる。

チームが解散してからどれくらいの月日が立ったのであろうか?

チームがまだあった頃はカーネルは拙者を頼ってくれた。

それが嬉しかった。

なのに彼からは連絡一つもない。

チームが解散すれば関係もなくなったなんて辛い。

シャドーマンはある場所に辿り着く。

此処はサイバーシティの中心街。

軍事ナビも頻繁に来るのをシャドーマンは知っていた。

只、カーネルが来るとは限らない。

彼も賑やかな場所は苦手なのは知っていた。

拙者もあまり人目が多い場所は苦手だ。

噴水の側にあるベンチに座る。

連絡をいれてみようかと悩む。

連絡をいれた所で返事が来るとは限らない。

仕事が忙しいはず。

シャドーマンは溜め息を吐いた。

メットを解除するとさらりと黒髪が風で揺れる。

美しいエメラルドの瞳は街を映す。

初めてかもしれない。

ミヤビやカーネル以外で外で素顔を晒すのは。

暫くは街の様子を見ていた時だった。

まさかあれは?

目についたのはトマホークマンの姿。

そして側には会いたいと願っていたナビの姿。

「カーネル…」

自分が知らない彼の表情。

シャドーマンは思わず隠れてしまう。

ビルの陰から覗く。

二人は腕を絡ませて歩いていた。

「……!」

まるで恋人のようで楽しそうであった。

「カーネルどうして?」

シャドーマンの頬に一筋の涙が溢れた。

愛していると言ってくれたのは嘘だったのか?

二人の姿にシャドーマンは目を反らす。

こんなのは見たくない。

独り悲しみに濡れる。

「何故、泣いている?」

突然、声を掛けられて振り向く。

「お前はキラーマン」

「久しぶりだな、シャドーの兄貴」

「何故、お前が此処にいる?」

「もちろん仕事に決っているだろ」

キラーマンはシャドーマンに近付く。

「シャドーの兄貴は何故泣いていたんだ?」

「拙者が泣いているだと?気のせいだ」 

キラーマンはシャドーマンを壁に押し付ける。

「そんな悲しそうな顔をしていながら嘘が下手だな」

「!」

「あのカーネルというナビが好きなのか?」

「何を言っている」

突然の本心を突く言葉に戸惑う。

「いっそうの事、俺に切り替えないか」

「キラー、何を言っているのかわからない」

気付かない振りを続ける。

「俺なら兄貴を幸せに出来るのに」

キラーマンはシャドーマンにキスをしようとしたその瞬間、邪魔が入る。

「シャドーから離れろ」

「カーネル?」

どうして此処にいる?

夢ではないのか?

「折角の良い時に邪魔をするなよな」 

キラーマンはカーネルに文句を言う。

「もう一度言う、シャドーから離れろ」

カーネルはキラーマンにサーベルを向ける。

「無粋だな、アンタがシャドーの兄貴の隣に居る資格は無い」

「やめろ、キラー!」

シャドーマンは二人の間を割って入る。

「邪魔するなよ兄貴、こいつはアンタを泣かせたそいつに痛い目に合わせてやりたい」

「駄目だ、カーネルに手を出すな!」

「俺だって兄貴の事が好きなんだよ!」

「//////!!」

キラーマンからの告白を聞いてシャドーマンは顔を紅くする。

「シャドーは渡さない」

カーネルが背後からシャドーマンを抱き締める。

「カ、カーネル?」

久しぶりに抱き締めてくる
感覚に喜びを隠せない。

「すまなかった待たせてしまって…」

カーネルはシャドーマンに囁く。

「えっ?」

ミヤビが連絡をくれたと呟く。

「お館様が?」

「全ては私が連絡の一ついれなかったのが悪かった」

「カーネル…」

「いい加減、兄貴から離れろよ」

キラーマンはカーネルに文句を言う。

「嫌だとしたらどうする?」

カーネルは相手を挑発する言い方をする。

「テメェ…デリートしてやる!!」

キラーマンが大鎌を構える。

「やめよ、キラー!!」

「何で止めるんだよ兄貴?」

「カーネルをデリートするなら拙者は容赦しない」

その言葉にキラーマンは大鎌を降ろした。

「兄貴が言うならば仕方ないな」

シャドーを好きだからこそ何も言えない。

「キラー、すまない。今度会ったら何か奢るから」

「わかったよ、兄貴。おいカーネル」

「何だ?」

「今度兄貴を泣かせたら許さないからな!」

キラーマンはカーネルに釘を刺す言い方をする。

「配慮しよう」

カーネルの言葉を聞いて、キラーマンは路地裏に姿を消した。

「カーネル、彼奴は口が悪いが良いヤツだ許せ」

「私は気にしてはいない」

「そう言えばトマホークマンはどうした?一緒にいただろ」

カーネルに問掛ける。

「途中まで一緒だったが、用があると言って別れた」

「そうか…」

シャドーマンは安心したようであった。

「お前の姿を見付けたのは良かったがあのキラーマンが側にいたのはまだいいがシャドーに手をつけようとしたのが許せなかった」

「それって嫉妬しているのか?」

「悪いか?」

「ううん、嬉しいぞ」

シャドーマンが笑顔になる


「此処は賑やかだから移動するぞ」

「はい、拙者も賑やかな場所はあまり好まない」

二人は同意してサイバーシティを後にした。

「カーネル、何処に行くんだ?」

「人目がつかない場所だ…」

それって。

シャドーマンは静かな場所に向かうのは確かだと分かった。

暫くするとそこは裏インターネットとの境目に当たるエリアであった。

「こんな所で何をする気だ?」

「此処なら邪魔は入らないからな」

カーネルはシャドーマンのメットを解除する。

「すまなかったな、連絡もいれなくて」

「カーネルは忙しいのはわかっていたから贅沢は言えん」

「お前からのメールは嬉しかった、直ぐにでも会いに行きたかった」

「もう、何も言わなくていいから…」

「シャドー、愛している」

「カーネル拙者もそなたを愛している」

二人は貧るような荒々しく
口付けを交す。

久しぶりにカーネルの感覚に酔いしれる。

舌が絡み口内を舐め回す。

「んんっ、ふぁ、あん」

呼吸をする合間にシャドーマンから甘い声が漏れる。
唇が離れる。

「久しぶりに抱きたい」

カーネルの言い分にシャドーマンは頷いた。

「拙者もカーネルを感じたい」

「シャドー」

「カーネル、ひさしぶりだから優しくしてくれ」

「ああ…」

カーネルはシャドーマンを床に寝かせる。

プロテクターとスーツを解除する。

「綺麗だ」

「あまりみるな」

恥ずかしさがこみあげる。

カーネルは軽くキスをして首筋から鎖骨へと唇を落として強く吸い、痕を残す。

「ふぁっ、んっ」

ゆっくりと胸に移動すると先端を舐め回しては強く吸い、時折軽く噛む。

「あはっ、やああ、ダメぇ」

片方の先端を指でつねる。

「ひぃぃ、そんなに強くしないで」

久しぶりの快楽にシャドーマンは悲鳴をあげる。

「気持ちいいのかシャドー?」

カーネルは下半身に移動してシャドーマンの欲望を握る。

「あうっ」

そのまま欲望を口に含み愛撫を始める。

「やあん、ふあぁ、あはん」

カーネルは竿の部分を舌で舐め上げては強く吸っては舐め回す。

「ああ…」

そして口に含み強く吸ったまましごくとシャドーマンは快楽に耐えきれずに絶頂へと昇りつめる。

「ああ、もうダメ、イク、イっちゃう」

カーネルはカリの部分を軽く噛んだ。

「ひゃああああんっ!!」

シャドーマンはカーネルの口内に精を放つ。

カーネルは全てを受けとめて飲み込んだ。

「今度は私を良くしてくれ」

「はい」

シャドーマンはカーネルの下半身のスーツを解除すると既に頭を持ち上げかけている欲望が目に映る。

「お前の恥態を見ただけで私の此処は高ぶっている」

「//////」

カーネルはシャドーマンに囁く。

その言葉に恥ずかしさを感じた。

シャドーマンは躊躇いながらもカーネルの欲望を掴み舐め始めた。

先端を回すように舐めて口に含み頭を上下させて吸う。

そして竿の部分を舐めては軽く噛む。

「くぁっ」

カーネルは気持ち良いのか声を漏らす。

シャドーマンは懸命に愛撫する。

「んっん…っ、ふぅ…っ」

噴射口を舐めて吸うとカーネルは耐えきれずにシャドーマンの口内に精を吐き出した。

「出るっ!」

「んん─────…っ」

シャドーマンは一滴に残さず飲み込んだ。

カーネルはシャドーマンを四んばいの態勢にさせてシャドーマンの秘所に欲望を宛てる。

「挿れるぞ…」

「な、駄目だまだ慣らして
ないのだぞ!」

「我慢できない」

カーネルはシャドーマンの尻を拡げて一気に貫いた。

「ひゃああん…っ!」

「シャドーの中が絡みついて気持ちいいぞ」

「カーネルのが拙者の中に…入ってる」

「動くぞ」

カーネルは腰を掴み動き始める。

「あっ…ひぁ…っ…カーネルぅ」

グチュ、ズリュと卑隈な音が空間に響く。

「あっあん、ひぅ…」

「どんどん強く締め付けて吸い付いてくるな」

「お、奥にあたって気持ちいい…」

背後からまるで獣に犯されているような感覚。

カーネルは荒々しく腰を揺さぶる。

「あっ、うあっ…く、あああっ!!」

もう何も考えられない。

気持ちいい。

シャドーマンは快楽に逆らう事なくただ声を上げ続けた。

「あ、ああ、っく、あん、もうイク」

「一緒にイこう…」

カーネルはシャドーマンの腰を強く引いて挿入の動きを早める。

そして最奥を何度も突き進める。

感じる箇所を強く突いた。

「あああ──────!!」

「くっ…」

シャドーマンは絶頂を迎えて躯を痙攣させる。

シャドーマンの秘所がきゅう、と強く締め付けてくる。

カーネルは締め付けに耐えきれずに熱い精を大量に放った。

全てを注ぎ込むとゆっくりと秘所から引き抜いた。

シャドーマンは床に倒れ込む。

秘所から溢れた精が床に落ちていく。

その姿はなんて妖艶なんだろうとカーネルは思った。

「シャドー、愛している…」

「カーネル…拙者は嬉し、い」

疲れの為かシャドーマンはスリープモードに入り掛けていた。

カーネルは優しく抱き締める。

「安心しろ、傍にいるから」

カーネルはキスをする。

「ん…」

唇が離れるとシャドーマンは安心して眠りについた。

眠ってしまった恋人を優しく抱き締めた。

「不安にさせてしまったな、今度は定期的に会いにいくよ」

カーネルは呟いて、シャドーマンを抱き締めたまま目覚めるまで傍にい続けたのであった。



終わり



 * * * *

あすか様からいただきました。
普段挨拶もほとんどしていないような奴に、本当にありがとうございます(土下座)
もうカネシャドが一番ツボに来るんですよ。
ことさらあすか様のカネシャドは、
雰囲気がしっとりしている上に色っぽいというか…
自分もこんな素敵な作品が書けるようになりたいです。

 =わたのはら=  06.04.03